今年の6月の全仏オープンテニスでの大坂選手。
試合後の会見は精 神 的にきついとボイコットし、長い間うつ病に悩んでいたことを告白しました。
4大大会で優勝するような選手なら、メンタルは強いと思うかもしれません。
しかし、みんながみんな、そうではないのです。
中には奇行に走ってしまう、という変な選手も出てきたりします。
その一 方で、試合中でも日常生活でもメンタルの強い選手がいます。
そういう選手はメンタル・トレーニングが「ストレス耐性を強くする」ことに繋がっているのです。
メンタル・トレーニングといっても「ストレス耐性を弱くする」場 合もあるわけで、
この点は選手もコーチもよく注意しておく必 要があります。
さて、大坂選手のコーチを長く務めたサーシャ・バイン。
彼のコーチングのお陰で、大坂選手はブレイクしたと言っても良いと思います。
しかし、メンタル面の指導はというと「???」です。
レベルの低いことをやっているな・・というのが、私の第一印象でした。
たとえば、大坂選手が試 合 中、自分のプレイの不 甲 斐なさに腹を立てているとき。
バインコーチは、大坂選手がプラス思考になるようなアドバイスを繰り返していました。
一生懸命になって、なだめていたのですね。
そんなアドバイスは逆 効 果。ストレス耐性は低くなっていくばかりなのです。
テニスの試合は一 人でやるものです。
人の力を借りずに、自分でメンタルをコントロールできるようにしておかなくてはなりません。
本当は、大坂選手が自分を見 失いそうになっているとき、声を掛けてはいけません。
「自分で立ち直りなさい」と突き放したほうが、ストレス耐性は高くなっていきます。
とは言え、バインコーチには同情すべき点もあります。
大坂選手の専属コーチともなれば報酬は高額ですが、期限は保証されていません。
もし選手を突き放し、復活できるまでには時 間がかかり過ぎると、首になってしまいますから、
大坂選手に常に働きかけていないといけない、というプレッシャーは当 然あったでしょう。
でも、落ち込んだ選手をずっと放っておくのではありませんよ。
音楽を聞かせることなんか、良い手 段の一つです。
それは、「ガンバレ・ガンバレ」のプラス思考の歌ではありません。
「あ~、自分はダメだ」と逆にもっと落ち込んでしまうようなマイナスの歌なのです。
おすすめは、Bump of Chicken。
彼らの歌は、前半で一度自分の弱さを認めます(積 極 的マイナス思考)。
そして、最後のところで「ま~、でも何とかなるよ」と積 極 的プラス思考に引き上げます。
この、一度自分の弱さを受け入れるというところが、ストレス耐性の強化に繋がっていくのです。
最近の歌でしたら、高橋優の「明日はきっといい日になる」などは、このパターンになっています。
さて、前回予告したあいみょんの歌詞の分析。
やってみると、プラスにもマイナスにもどちらにも取れる部分があって、かなり難解です。
残念ながら分析結果を紹介するのは、少し先のことになりそうです。すみません。
USA Today Sports / reuters
https://www.huffingtonpost.jp/entry/news_jp_5f5d4f34c5b62874bc1dda6f より